16番の扉

 今朝は、プエルタの追悼試合となるUEFAスーパーカップミラン対セビージャ戦がありましたね。この試合、UEFAの公式HPで無料ライブ中継があったので、キレイな画質でストレスレスで見ることができました。G☆J(グッジョブ)、UEFA!!

 試合がはじまる前から、「プエールタ!! プエールタ!!」の大合唱がスタジアムに響いていて、それだけで、なんかもういきなり泣きそうになりました。。。

 「もしこのプエルタの追悼のための試合でナバスがカピタンマークしてたら、私もう涙で試合が見れない……!!」とおもってたんですけど、そこはさすが大一番ではカピタンマークを巻くことのないナバス(失礼)、この日のカピタンはマルティでした。号泣する準備はできていた(※直木賞受賞作)っつーのに、ちょう取り越し苦労だったぜ!!(ちょう一方的)

 さて、試合の前には、プエルタへの追悼の意を込めて、黙祷が捧げられました。この黙祷のとき、ミランの選手たちはみんな俯いて目を閉じて黙祷を捧げてましたけど、それとは対照的に、セビージャの選手たちは、みんな目を開けたまま、プエルタが見守ってくれているであろう空のほうを、じっと見上げてましたね。。。(涙)

 きっとふつうは黙祷っていうと、ミランの選手たちのように、俯いて目を閉じておこなうものなんじゃないかとおもうんですけど、でも、「きっとセビージャの子達は、俯いたら泣いてしまいそうだったんだろうな〜」とおもうと、余計に泣けました。。。その様子を見ながら、私はおもわず、「上を向いて歩こう」の歌詞をおもいだしてしまいました。「上を向いて歩こうよ 涙がこぼれないように♪」……というか、すでにちょう涙目だよ涙がこぼれそうになってるよ、ドゥダ!! 泣かないで、ドゥダ(PURE)……!!

 この日のセビージャの選手たちは、みんな背番号の下に「PUERTA」という名前の入った特別なユニフォームを着て試合に臨んでいたんですけど、ピッチ外のセビージャの選手やスタッフも、みんな「16 PUERTA」のユニフォームを着てましたね。。。

 「これから先、セビージャの選手はずっとプエルタと一緒に12人でピッチに立ちつづけるんだな〜」とおもうと、なんかもう、しみじみと泣けました。。。(涙)

 Siempre contigo, PUERTA!!

 その後、試合開始です。前半さいしょのほうは、ミランを気合いで上回っていたセビージャのほうが押し気味で試合を進めていたような気がします。そして、その勢いに乗って、コーナーキックからレナトがヘディングで押し込み、セビージャが先制!!
 
 天国のプエルタへと捧げるゴール!!!!
 
 
 みんなで寄り添いながら、天国のプエルタのほうを指さしているセビージャの選手たちを見ながら、パソコンの前で、おもわず大号泣してしまいました。。。
 
 先日のCL予備選のエルフスボリ戦で、エルゲラがゴールを決めたときにも、おんなじようにバレンシアの選手たちがみんなで集まって天国のプエルタに向けてゴールを捧げる指さしをしてて、それを見たときにも泣けたんですけど、でも、私はやっぱり、セビージャの選手たちがプエルタに捧げるゴールがいちばん見たかったし、そしてそのゴールが葬儀よりもなによりも、プロのフットボーラーであり生粋のセビジスタであったプエルタに対する弔いになるんじゃないかとおもったので、ほんとうにほんとうにうれしかったです。なんというか、見ている私のほうもこれでやっとプエルタの死に向き合えるようになった気がしたというか、前を向いて行こうっていう気になれたというか、、、上手く云えないけど、とにかくとても良いゴールだったとおもいます。。。
  プエルタに届け!!
 前半は1点リードのまま折り返したものの、そのあと後半だけでミランに3点取られてしまい、けっきょく試合は、3−1でセビージャが負けてしまいました。。。(無念) いや〜さすが王者ミラン、ちょう強かったね!!(苦笑) 試合前は、しょうじき、「こんな悲壮な決意で臨むんだから、セビージャが勝てるんじゃないか?!」っておもってたんですけど、私、見通しがちょう甘かったです。わたし負けましたわ。(回文)
 
 この日のナバスは、しょうじき消えていたというか普段のキレはぜんぜんなかったですけど(ドリブルがなんか弱気……)、でも、この子がこんなに精神的にむずかしい状況のなか90分間プレーしたっていうだけでも、じゅうぶん立派だったとおもいます。こんかいのセビージャは日程的にも体力的にも精神的にもほんとうに大変だったとおもうし*1、本来の出来では決してなかったとはおもうけど、でも、単純にそれだけを言い訳にはできないくらい、ミランは強かったです。強いというか……なんかミランって老獪よね……。(おい) 個々の技術が高いのはもちろんなんだけど、それよりも試合運びが巧いというか……老獪……。そういうところが、やっぱりセビージャはヨーロッパの舞台ではまだまだ若いチームなんだな〜とおもいました。ナバスのなんとなくのクロスじゃミランのベテランDF陣(ネスタとか)には通用しないのよ!!(ひどい)ほんとうはもうすこし延期すれば、セビージャのほうももっと良いコンディションで試合に臨めただろうとおもうし、そしたらもっと良い試合になったんじゃないかとおもうんだけど(後半ちょっとバテてたよね……)、でも、じっさいにミランの会長からそういう提案があったにも関わらず、わざわざその提案を断って、セビージャが予定どおりにこんかいの試合に臨んだのは、やっぱり、とにかくはやくなにか試合をしないと、プエルタの死から一歩も前に進めないような気がしたからなんじゃないかとおもいます。じっさいに私も、レナトのゴールのあと、セビージャの選手たちがみんなで集まってプエルタにゴールを捧げているシーンを見たときに、なんとなくいろいろときもちに踏ん切りがついたというか、ほっとしたというか、そういうかんじがあったし……。なので、試合に負けたのはざんねんだったけど、でも、そういうけじめをつけるための試合(だと、私は勝手におもってました)で、ミランのような強い相手と試合をして、「あ、セビージャ、まだまだがんばんなきゃだ!!」っておもえたのは、今後の目標という意味でも、とても良かったんじゃないかな〜っておもいます。フットボールはつづいてくんです!よ!!

 ミラン側からするとしょうじきやりにくい試合だったとおもうけど(苦笑)、でも、ミランは当たり前だけど手を抜かずにプレーしてくれたし、おかげですごく良い試合になったとおもいます。上の画像は、セードルフが交代するときに、ユニフォームを脱いで、「PUERTA」の部分を掲げてくれた場面です。くぅ〜セードルフ、あんた漢だね!!
 (※ここから先は、ミランにきびしいことを書いてるので、ミランファンの方は飛ばしてください
 あ、でも私、セードルフのこの心遣いはステキだな〜とはおもったんですけど、ミランがユニフォームに「PUERTA」の文字を入れる必要があったのかどうかは、しょうじき疑問です。たぶん、こんかいセビージャがユニフォームの下に、「PUERTA」の文字を入れたのは、「セビージャはこれから常に12人で戦う」っていう意志のあらわれだとおもうし、じっさいにデル・ニド会長もそういうことを云っていたのでわかるんですけど、べつにミラン側まで入れる必要はなかったんじゃないかな〜って。たぶんミラン側も善意でやってくれたんだとおもうし、そのきもち自体を否定する気はぜんぜんないんですけど、でも、個人的にはこの試合はセビージャのユニフォームにだけピッチ上の12人目のメンバーとして、「PUERTA」の名前を刻んでほしかったです。。。ついでに云うと、カカが3点目を決めたあと(カカのPKから。パロップが一旦防いだものの、こぼれ球をカカに落ち着いて押し込まれた)、プエルタへの追悼を意を表わすために、じぶんのユニフォームの、「PUERTA」の文字を指していたのも、「ああ〜……カカって良い奴だよなあ〜……」とはおもいつつも、でも、それがプエルタの所属していたセビージャを相手に決めたゴールであるがゆえに、なんだかちょっともやもやしました。いや、もちろん、カカが善意でやってくれたということはわかってるし、このカカのパフォーマンスに感動したひとも多いとおもうので、こんなことを書いてほんとうに申し訳ないんですけど、でも、ゴールマウス付近ではGKのパロップが仰向けに倒れたまま、顔を腕でおおっちゃてるんだもの……ショックで立ち上がれなくなってるんだもの……(涙)。私も、カカが敬虔なクリスチャンですごく真面目な良いひとだってことはわかってるんです……わかってるんですけど、でも、申し訳ないけど、私は素直にカカのパフォーマンスに感動することはできなかったです。試合後のこのコメント*2に関しても同様で、「『このトロフィーと僕のゴールは、彼(プエルタ)に捧げる』って云われても……セビージャ負けたのに……(困惑)」と、ついついおもってしまいました。私は個人的には、こんかいミランが、「この試合をプエルタの追悼試合としてプレーくれた」というだけでじゅうぶん良かったというか有難かったとおもうので、べつにゴールやトロフィーはミランのサポーターに捧げればいいんじゃないかな〜とおもいました。冷たい云い方かもしれないですけど。いや、もちろん私もカカが善意でやってくれているということはわかってるんですけどね……わかっているからこそ、そのきもちを否定することはできないんですけど……うーん、でも、なんかもやもやしたので、つい書いてしまいました。なので、私は個人的には、一点目のゴールのあとインザーギのキ○ガイみたいに喜んでた姿のほうが、むしろ好感度が高かったですよ。まあ、もちろんちょうにくたらしかったけど。(笑) まあでも、なにはともあれミランは強かったし、UEFAスーパーカップを制するのにふさわしいチームだったとおもいます。セビージャにも、またUEFAスーパーカップを奪還するっていう目標ができたしね☆! つーか、つぎはCLを制して、ヨーロッパ王者としてスーパーカップを獲ってほしいです。その前に、CLの決勝リーグで、ミランにリベンジしなきゃ……!!(※勝手に決めつける)

この試合では、セードルフとかガットゥーゾとかに吹っ飛ばされてたけど(笑)、とちゅうからはカピタンも任されて、がんばってたよね、ナバス……!!

 これからはカンテラ出身の二大アイドルとしていつもいっしょだったプエルタのぶんまで、ナバスには、いままで以上にがんばってほしいです。。。(切実)

Hasta siempre Antonio - Marca.com
http://diariodesevilla.es/especiales/puerta/index.html

 ずっと忘れないよ!!

*1:本来は水曜日にCL予備選アウェーのAEKアテネ戦を戦ったあと、アテネから直接UEFAスーパー杯のためにモナコ入りする予定だったところを、プエルタの訃報を受け、急遽セビージャに帰ることになったので、アテネ→セビージャ(プエルタの葬儀)→モナコと移動しました。

*2:http://jp.goal.com/jp/Articolo.aspx?ContenutoId=400600